セレッソだけにとどまらない。スタジアムDJが考える「舞洲を盛り上げる方法」とは

セレッソ大阪のスタジアムDJを務める西川大介氏を迎えた今回、前編ではスタジアムDJになった経緯や、スタジアムを盛り上げるために心がけていることなどを中心に話して頂いた。

後編ではチームのクラブハウスがある舞洲という土地について、そして本拠地を同じ場所に持つ他のスポーツチームとどういった形で“大阪を盛り上げていきたいか”という、彼の掲げる未来像を中心にお届けする。

(取材・文:竹中玲央奈)

他クラブのスタジアムDJとの繋がり

湘南ベルマーレがコール&レスポンスをやったのも、曺貴裁監督がやりたいと言っていたからなんです。それもロンドさん(三村ロンド 湘南ベルマーレのスタジアムDJを務める。前編参照)から連絡あったんですよ。

『西川くんのところはどんな風にやってる?』と。

僕らJクラブのDJ同士でも情報の受け渡しはあるんです。例えばセレッソにいた選手が湘南に行くと、『なんて呼ばれていた?』とか『どういうキャラだった?』と聞かれますからね。

例えばアーリア選手(長谷川アーリアジャスール 現大宮アルディージャ)がそうですね。『アーリアくんの時はなんて呼んでいた?』と聞かれました。“アーリア”はお父さんの姓なので、“アーリア”とお客さんが呼べばお父さんが喜んでいたという話を伝えました。僕らは何かを省略しようとしたんですよ。でもお父さんが喜ぶからアーリアも入れてフルネームでいこうとなって。それを湘南側に伝えました。

長い名前の選手が来た時も全部言います。セレッソのこだわりとしては『こう呼んでくれ』という選手の希望があればそちらで呼びますが、それがなければフルネームで呼びますね。だから読むのはすごく大変な人もいます。

アーリア選手の時は僕が「長谷川」と言ってサポーターが『アーリアジャスール!』というスタイルだったのですが、何万人もが“アーリアジャスール”って合わせなきゃいけないというのは、今考えるととんでもない作業ですよね。でも、セレッソはチャレンジャーなのでどんどんこういうことを試していくんです。

 

舞洲に移転したことで…

試合以外にも練習取材へ行っていますが、舞洲はすごいところだなと毎回思いますよ。セレッソは昔からちょこちょこ来てはいたんです。南津守の芝の張り替えで舞洲の天然芝のサッカーコートを使っていたことがありました。それで馴染みはあったんですけど、こんなに立派なクラブハウスができるとは思ってなかったのでびっくりしました。風呂場とか見ました?すごいですよ(笑)

このクラブハウスは他のチームから来た選手もびっくりしていますし、サッカー選手は特に車移動なのでアクセスも良いんです。神戸の方に住んでいた選手もいましたし。こういう“城”ができたことでセレッソが根付いて来ている感覚はありますし、良い歴史がスタートしたのはこのクラブハウスができてからなんだろうなとは、強く思っています。